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岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 仁平 猛*; 佐々木 茂美
Mater. Sci. Forum, 97-99, p.605 - 614, 1992/00
FCC金属(Al,Cu,Ag,Ni,Pt)を0.5-126MeVの各種イオンで10K以下において照射し、300Kまでのアニール実験を行った。低エネルギーイオン(≦1MeV)照射の場合は、いづれの金属においても、ステージIにおける照射欠陥回復量はPKAエネルギーによってよくスケールされる。一方、高エネルギーイオン(~100MeV)照射したNi,Ptでは、ステージIの著しい減少、あるいは消失が起こり、さらにこの現象は電子的阻止能と大きく関連している。Cu,Agではこのような異常は見られない。以上の結果は次のように説明できる;Ni,Ptの場合、高エネルギイオン照射によって高密度励起された電子のエネルギーが強い電子-格子相互作用を通じて格子系に伝達され、ステージI欠陥の消滅をもたらす。一方、Cu,Agでは電子-格子相互作用が弱いため、照射中のステージI欠陥の消滅は専ら弾性的相互作用によって支配される。
岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 佐々木 茂美; 仁平 猛*
Journal of the Physical Society of Japan, 59(4), p.1451 - 1457, 1990/04
被引用回数:12 パーセンタイル:67.51(Physics, Multidisciplinary)あらかじめ簡単な欠陥をドープしたNi、Cuにおける100MeV Iイオンによる照射アニーリングについて、10k以下での損傷生成率の測定により調べた。実験結果は複数の種類の欠陥の生成・消滅を記述した新しいモデルを用いて解析した。その結果NiにおいてはステージIの熱アニーリングに相当する欠陥の消滅が照射中に起こり、その消滅断面積は6.510~1.410cmであった。一方Cuにおいては、ステージIアニーリングに相当する欠陥の照射中における消滅断面積は4.610cmであった。Cuに比べてNiにおける照射アニーリングが大きく現われるのは、原子格子相互作用を通じて、イオンによって励起された電子のエネルギーが格子系に伝わり、照射アニーリングに寄与したものである、と結論した。
高橋 博
Phys.Rev., 172(3), p.747 - 763, 1968/00
抄録なし